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紙の電子化はメリットだらけなのでソッコーやるべし

今日は「自炊」についての話をする。

自炊と言っても料理の事ではなくて、紙媒体を電子化する方法についてだ。

自炊とは

電子書籍に関する自炊(じすい)とは、自ら所有する書籍や雑誌を イメージスキャナ等を使ってデジタルデータに変換する行為(デジタイズ)を指す俗語

Wikipedia - 自炊(電子書籍)

自分の持っている本や紙資料、請求書や説明書の類をスキャナーにかけ、PCやスマホで見られるようにすることを「自炊」と呼ぶ。

やり方は超簡単で、専用のスキャナーに電子化したい紙を投入するだけ。

自炊で使うスキャナーはコンビニやオフィスにあるような一般的なものとはちょっと違っていて、複数枚の紙をいっぺんにスキャンするためにFAXのような形をしてる。

こいつに紙をセットしてスイッチを押せば、あとは自動で全部スキャンしてデータに変換してくれるって寸法。スマホやタブレットにデータを入れておけば、いつでもどこでも見られるようになるわけだ。

自炊のメリット

でもなんでわざわざそんなことをするのかって言うと、その手間を補って余りあるメリットがあるからなんだ。

出先で読むことができる

自炊した本はデータ化されているわけだから、当然スマホやタブレットに入れて持ち運ぶことができる。しかも全てまとめて持っておけるから、気分によって読む本も変えられるし、読み終わってもすぐに次の本を開くことができる。

スペースの節約

データは場所を一切取らない。たとえ何百冊、何千冊分のデータがあったところでハードディスクにすべて収まるから、満杯の本棚が部屋を圧迫することは絶対にない。

めったに読まない紙の本や資料を部屋に置いている人は、その空間に月々どれだけのコストを払っているかを意識するといい。家賃だけでなく、部屋の整頓具合やストレスという観点でも失うものは大きい。

紙資料の整理が簡単

電子化は本に限った話ではなく、あらゆる「紙」をデータにできる。毎月の電気料金やクレジット明細のような書類、家電の説明書、雑多なハガキ類など細々した紙片まで全てを電子化してしまうことができる。

この手の紙類はいつ必要になるかわからないから捨ててしまいたくはないけど、かといっていちいち全部を取っておくのは邪魔だし整理も面倒。こういう分野こそ自炊の本領発揮である。

情報が必要になったときに見返すことができればそれで十分だから、データとして保管しておいて紙自体はもう全部捨ててしまおう。「水道料金_2020年03月.jpg」みたいに名前をつけて管理しておけば、古くなった書類を後から探すのも簡単。

劣化しない

紙と違って、デジタルデータは何年経っても劣化しない。

ハードディスクが壊れたりするリスクはあるけれど、バックアップを取っておいたりクラウド上に置いておくなり対策はいくらでもできるから、データ自体が消えてしまうことはまずないと思っていい。

本の中身を検索できる

「OCR」という技術を使うことで、スキャンした画像の中から文字を認識してテキストデータとして読み込むことができる。

これは本当に革命的で、たとえ数百ページあるような分厚い本でも、その中から特定のワードを検索することができるようになるんだ。

本の中身を検索できるっていう利点は勉強するときなんかに効果的で、学習したい分野の該当ページを見つけたり、参考書の中から単語の意味を瞬時に探し出したりすることができる。

紙の本には到底できない芸当で、この点は明確に電子の強みといえる。

書き込みや編集が容易

電子書籍は好きな文にマーカーを引いたりすることができるけど、もちろん自炊したデータも同じことが可能。

iPadとApple Pencilを組み合わせればさながら紙のように自由に書き込みができるしキレイに消すこともできる。データ自体を複製しておけば書き込み用と保存用を分けることもできて、これは問題集に書き込むときなんかに便利。

他にもページの一部分を画像として切り取ってノートにまとめたり等、デジタルならではの活用方法は多い。

紙のメリット

もちろん自炊のデメリットもあるけど、これはどちらかというと「紙の本のメリット」と言ったほうがいいかな。

紙の本の持つ「物理的な魅力」

プリント類はそのままスキャンできるけど、冊子として綴じてある本はそうもいかない。スキャンする前にひと手間必要で、1冊の本を1枚1枚のバラバラの紙まで崩す必要があるからだ。 キレイな本にカッターを入れてバラすというこの行為に抵抗を感じる人も多い。

労力や時間はそこまでかからないけど、やっぱり本という形が失われてしまうというのは悲しい。

電子書籍は物理的な本に比べてどうしても所有感が薄くなってしまうし、「モノ」としての本の魅力はやはり実物には勝てない。

一覧性の高さ

紙の本はパラパラとめくりながら全体を眺めて、気になる部分だけ読んでみたり必要なページを探したりできる。

電子書籍でもページ送りはできるけれど、指で小口をなぞりながらページをめくる感覚にはまだまだ追いつかない。

人に貸したり売ったりできる

実体がある紙の本は人に貸すことができるし、不要になれば売却していくらかのお金に替えることができる。

電子化のために本をバラしてしまったらもう売ることはできないし、著作物であればデータを人に渡すことも難しくなってしまう。

自分のお気に入りの本を友達にシェアする機会が減ってしまうのは本好きにとって無視できないデメリットになってくる。

逆に、紙資料の共有など著作権を気にしなくていいようなシーンであれば、電子化してデータで受け渡しをすることで圧倒的に手間が減るので、自炊のメリットを最大限活かすことができるといえる。

自炊のやり方

じゃあ実際に自炊してみようと思っても、具体的にどうすればいいのかちょっとイメージつきにくいかもしれないよな。

いくつか方法があるので、自炊する紙の量や予算に合わせて選んでみてほしい。

自力で裁断とスキャンをする

スキャナーと裁断機を買って、自力で電子化する一番直球な方法。

初期費用は安くないものの、一度環境を揃えてしまえば自分の部屋で好きなだけ自炊できるから、ガンガン電子化していきたいって人はこれ一択。

俺が実際に使ってる機材はこの2つ。

ScanSnapシリーズは自炊用スキャナーの定番で、ぶっちゃけ他の選択肢は無い。
読み取ったデータはPDFやJPG形式で保存され、そのままEvernoteやDropboxのようなサービスと連携することもできる。
無線接続にも対応しているからPCとケーブルで繋ぐ必要もないし、スマホへデータを送ることも可能。

裁断機はカール事務器というメーカーのものを使ってる。
特徴は「値段が安いこと」「コンパクトさ」で、特に個人が自分の部屋で使う上では省スペース性は何よりも大事だ。

そりゃこういうゴッツいやつの方が裁断性能は高いんだけど、こんなの部屋のどこに置くんだよ・・・

自炊スペースを利用する

スキャナーや裁断機をその場でレンタルして、自分で持ち込んだ本を自炊できるサービスを提供しているスペースもある。

スペースの利用料を払う必要はあるものの、高価な機材を自分で揃える必要がないから、あまり量が多くないのならこっちの方が安上がり。

スキャナーを買う前にまずは一回試してみたい、って人は実際にスペースに行ってみることをおすすめする。

「キンコーズ」や秋葉原の「自炊の森」などが有名な自炊スペース。

代行サービスに頼む

本を送ることで自炊を代行してくれる業者も存在する。

俺は利用したことが無いけれど、だいたい1冊100円程度で電子化してくれるようで、自分で自炊する手間を減らしたい場合は最良の選択肢になる。

本のページ数の指定や、OCR処理(検索機能)が使えるかなどはサービスによるので、自分の目的に合わせて業者を選ぶ必要がある。

また本を裁断せず原型を留めたまま電子化してくれるサービスもあるので、現物を取っておきたいときはとてもありがたい。

デメリットとしては「本の電子化」がメイン用途となっている点。
ちょっとした紙資料など1枚ペラを電子化したいときには1冊単位の料金設定がネックになってくるし、その都度郵送する手間もかかるので小回りが効かないのが弱み。

まとめ

多少の手間はかかるものの、部屋に溢れる本や紙を一掃してしまえる解放感は絶大。

日常でどんどん増えていく紙類とそれを管理する煩わしさから来るストレスは、俺たちが思っているより大きい。

興味を持ってくれたらこれを機にぜひ自炊を試してみて、快適なペーパーレスライフを謳歌してほしい。

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